独学で宅建受験を決意して、張り切ってテキストと過去問題集を購入しました。
机の上に並べた分厚い二冊を見てふと我に返ります。
どうやって勉強するの?
宅建試験は、「過去問を制するものが試験を制する」とは、よく耳にします。
イメージは何となく沸かないわけでもありませんが、具体的にどのように勉強すればいいのかちょっと戸惑いますね。
ここでは、私が行っていた過去問の潰し方について順を追って紹介したいと思います。
初受験の方、再受験で一から勉強し直したい方の参考になれば幸いです。
宅建過去問を制するとは?そのやり方は?
過去問を制するとは、過去問題集の問題全てを理解して潰してしまうことです。
四肢択一の問題を一肢ごとに理解して、過去問題集丸々一冊全ての肢を潰してしまうことです。
具体的には、過去問の「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限」「その他・税」の問題を一肢ごとに解いて確認していくということになります。
取り組む順番は、この科目順でも構いませんし「権利関係」がちょっと苦手という方は、とっつきやすい「宅建業法」から始めても構いません。
全ての科目を一通りこなして1周目終了となります。
とは言っても、初めて勉強する方は、どこからどのように手をつけてよいのか分かりませんね。
せめて最初の取っ掛かりだけでも知りたいと思っている方もいるでしょう。
次からは、過去問1周目でどのように取り組めばよいのか?
2周目は?
3周目からは?
詳しく説明していきたいと思います。
その前に一点だけ。
私は、テキストと過去問題集は、必ずしも同じ種類のものを使う必要はないと思っています。
「同じ種類の方が使いやすい」という方は、全然それで構わないと思いますし、その方がリンクしていて使い勝手がよくメリットが大きいです。
しかし、三度の受験を経験して、いろいろなテキストと過去問題集を見比べた私としては、最終的には見やすいテキストはこちらの予備校のもの、使いやすい過去問はこちらの予備校のものという自分の好みと言うか、フィーリングと言うかが出来上がってしまい、実際に別々のものを使用することでも合格できました。
あくまでも、受験される方の好みの問題となりますので、同じ種類のテキストと過去問題集が、自分のフィーリングにあうようであれば、それに越したことはないと思います。
ただし、過去問題集だけについては、私個人的には分野別のものをおすすめします。
1周目はざっくり大胆に進める
1周目は、最初にテキストを読んで過去問を解くというスタンダードな方法で進めていきます。
単元ごとに進める
最初にテキストを読むと言っても一冊丸々全てを読むわけではありません。
「権利関係」「宅建業法」「法令上の制限」「その他・税」全てを読み終わってから過去問に取り組もうとしても、最初の方に読んだ「権利関係」は、既に記憶の遠い彼方に行ってしまっています。
ここは単元ごとに進めます。
「単元ごと」とは、民法であれば「制限行為能力者」の単元を読んで過去問の「制限行為能力者」を解くということになります。
テキストはざっくり読む
テキストを読む際には、一字一句丁寧に読む必要はありません。
多少分からないところがあっても読み進めます。
ここで数字関係が出てきたときには、暗記する必要はありません。後に、過去問を解いていく過程において、覚えるべき必要な数字が分かってきますので、その時で十分です。
初めから一字一句丁寧に読んだり、数字関係を暗記しながら読んでいたりすると、全然前に進まなくなり途中で挫折してしまいます。
過去問は一肢ごとに解く
テキストを一単元読み終えたら過去問に取り掛かります。
四肢択一になっている問題を一肢一肢解いていきます。
解くというより一肢読んだら解答・解説を確認する感じです。
解答・解説で分からなければ、先程テキストで読んだところに戻って確認します。
もしこの時、テキストを見ても何となくパッとしない場合もあるでしょうが、その時は飛ばしてしまって次へ進みます。いつまでも分からないところを追求しようとして調べる必要はありません。
とにかく前へ進めます。
実は、この1周目が一番きついです。
「民法」を初めて勉強する方は、読んでもチンプンカンプンですし、「法令上の制限」は専門用語が多く全然頭に入ってきません。
1周目のポイントとしては、とにかく前進あるのみです。
小さなことにはこだわらず、ざっくりと各科目・各単元の概要をつかむ感じで進めましょう。
2周目は過去問を丁寧に解く
過去問メインでテキストはサブ
では、2周目に入ります。
2周目からは過去問を「メイン」として使用し、テキストは過去問で分からないところが出てきたら確認するための「サブ」として使用します。
1周目とは違い一肢一肢を丁寧に解いていきます。
解答・解説を確認して分からない時やちょっとでも疑問を感じたらテキストの該当箇所を確認して理解する作業をします。
テキストで確認することを億劫がってはいけません。
過去問の一肢一肢を「覚える」のではなく「理解する」イメージで進めていきます。
2周目を行っていると、1周目の時に何となくパットせずに読み飛ばしていた問題が、一通り体系的に勉強したことにより、ふと理解できる場面に遭遇します。
焼き直しされた問題は潰してしまう
過去問は、焼き直しされて出題される問題が非常に多いです。
1周目をこなしている段階で気付くとは思いますが、似たような問題が繰り返し出題されています。「過去問を制する者が試験を制する」という言葉の所以でもあります。
そのような問題の番号には、斜線を引いてしまうなり、ぐるぐるっと黒丸でぬり潰すなどして、次からはやらなくてもいいよという自分なりの印を付けて潰してしまいましょう。
当然繰り返し出題されている問題なので重要論点となります。が、一肢あれば十分です。
また、常識の範囲で解ける問題なども同じように潰してしまいます。
こうすることで、次回から同じような問題を解く必要もなくなり、3周目は2周目に比べてかなりの時間短縮となるはずです。
3周目からは過去問を潰す作業に取り掛かる
理解できた肢を潰していく
3周目からは、理解して解けた問題をどんどん潰していく作業に入ります。
潰した問題は4周目にはやりません。
4周目、5周目となるにつれ、問題はどんどん少なくなりますので、次回の時間短縮につながります。
人により差は出てくると思いますが、過去問全ての肢が潰れるまで回します。
3周目以降であっても、不安のある問題については、何度でもテキストで確認・理解する作業を継続して行います。
何度も言いますが、テキストを開くことを面倒がってはいけません。必ず開いて理解する作業を心掛けて下さい。
試験直前期を意識して取り組む
何周しても、やはり自信がない問題というものは出てくるので、そのような問題は試験一週間前になったら最終確認するべき問題としてピックアップしながら進めます。
自信のない問題だけではなく、試験直前に確認したい暗記すべき数字関係等も印をつけながら進めます。
こうしておくことで、試験直前になっても焦ることなく、最終確認するべき事項をチェックしさえすればよいこととなり、効率よく取り組むことが出来ます。
まとめ
そもそも、過去問題集とは、正解できたか正解できなかったかの判断に使うものではなく、一肢一肢確認し理解するものに使う教材です。
要は、アウトプット用だけの教材として使うのではなく、アウトプットとインプットの両面の要素をもつ教材として使用することになります。
1周目でテキストと過去問題集で単元ごとの全体像をつかむ。
2周目で一肢一肢確認理解し、重複する問題は潰してしまう。
3周目からは理解して覚えた問題をどんどん潰していく作業を行う。
私が行った過去問を潰していく方法を紹介しました。
自分なりにいろいろアレンジして「過去問を潰す」型を作り上げてみてください。
合格を目指す方の少しでも参考となれば幸いです。